やる気が出ないとき

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こんにちは。

気温の変化のせいか、「何かをしよう!」という意欲が湧かない事がありませんか?

何もせずに過ごすのも一つの方法かと思いますが、しなければならないことがある時はまず小さなことから始めてみるといいですよ!

始めてみれば、意欲には関係なく人間の脳の側坐核(そくざかく)という場所が興奮を始め、次第に没頭できるように意欲を作り出すそうです!

運動するなら着替えて外に出てみる、勉強ならペンをもってノートを広げてみる、私の仕事なら、白衣に着替えて色作りを始める事ですね。

ちょっと難しい色を作る時はいつの間にか没頭しています。

色が出来れば染めを始めたくなるので、自然と作業が進んでいます。

一つの小さな行動が意欲を引き出してその積み重ねが大きな目標を達成することに繋がるようです。

 

色づくりは革色を見て同じ色を作りますが、実際に革に色を入れると革の状態によって色が暗くなったり、作った色がそのまま入らないことがあるんです。

そのため、いきなり染めていくことはありません。目に付きにくい箇所で色調整をします。それも色の馴染み具合を確認しつつ行います。

革で色を試す時点で既に近い色にはなっていますので、そのまま一回で厚く全部を染めてしまえば時短になりますが仕上がりはそれなり。

出来るだけ自然に仕上がるように色調整をしたり、色の定着や染め具合を見つつ色を重ねるのが違和感の無い仕上りに繋がります。

お化粧とよく似ているんですよ。シミ部分だけをコンシーラーでカバーしてファンデーションを全体に薄く塗ってしあげると自然な感じになります。この時、肌色に合った色を使うことが重要!肌色に近ければ薄塗りで自然な仕上りになります。

色がピッタリでも、シミを隠すほど全体的にしっかり塗ってしまうと厚塗り感が出てしまったり。遠目からは綺麗に見えますが・・・

「現状の革を生かして自然な綺麗さ」を心掛けつつ今後も技術力をより向上させるように努力していきたいと思います♪


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修理品が届いたらすること 

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ご依頼品がどのような流れを経て作業に入るか気になる所ですよね?

今日は意外と知られていない、検品・発送部門の作業をざっとご紹介します(^-^)

 

①まず、届いたダンボールの外側をアルコールで拭きます。コロナ禍では特に大変な作業でした(^_^;)

②ダンボールを開け、申込書・品物など同梱品の確認をします。

この時②で確認した品物や付属品を作業指示書に記入します。

③記入頂いた問い合わせナンバーから、事前に仮見積りした伝票を見つけます。

④到着時点のお品物を写真撮影します。

⑤仮見積りと申込書の修理希望内容を確認し、正式見積りを担当職人と共に作成します。

⑥LINE・メール担当者が正式見積りをご連絡します。

⑦作業可否のご返信がありましたら、ダンボールの外側と修理品自体に受付№のタグをつけます。

ここから、本格作業に入る前の準備作業に入っていきます。

⑧修理品全体をエアークリーニングして、形を整えオゾン室に入れます。

(革の状態によっては、この時に担当職人がクレンジング・保湿をすることもあります。)

革の乾燥が進んでいるときは何度かに分けて保湿をします。

この後、順番が来たら作業に入っていきます。

 

ご依頼の際、送ったダンボールに貼った宅配の送り状について、個人情報の流出が心配とお客様に聞かれたことがありました。

運送会社の送り状には、当然ですがお客様のお名前とご住所などが記載されています。

その送り状は仕上がるまで保管しておりますが、ご依頼品を返送した翌日までにシュレッターで破棄するよう社内規定があります。

送っていただいたダンボールに貼り付けたままダンボールを捨てる事はもちろんありませんし、送り状を丸めて捨てる事もございませんのでご安心ください。

また、基本的には修理依頼品以外は同梱されないようお願いしておりますが、

やむを得ず同梱されてしまっていた場合は、仕上り品発送の際に②の書類を確認し、ご返送忘れが無いようにしています。

修理品到着時の手順は、大切なお品物を預かる上で大切なことですので、検品発送部門の基本中の基本。これからも安心してお預け頂けるよう心掛けてまいります。


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鞄の黒いシミを色修復 エルメス バーキン 全体色染め ハンドバッグ 色修理

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こんにちは。

雨が続いたり、そうかと思えば熱中症の方が出るくらい晴れたりと体調を崩しがちな季節です。食事と睡眠をしっかりとって予防を!

雨の日は外出を控えたりしますが、この時期しか味わえない美しい景色や風情を楽しむのも気分転換になるかと思います。

紫陽花や花菖蒲は、雨で色も一層鮮やかに見えるのでおススメです。鎌倉の紫陽花寺(明月院)が有名ですね。

心身ともに元気に過ごしたいものです。

 

今日は、黒いシミと持ち手の黒さが目立つ色あせたバーキンの色修復です。

浸透してしまったシミは消すことができないため 色修復で目立たなくします。

この革は、色修復すると質感と風合いが変わると言われる革で、色を入れると質感が変わります。

元々の革の風合いとは変わりますが、色修復すると黒いシミが目立たなくなり見栄えする様になります。

色修復前(before)と下地処理後に全体的に色を入れた状態(after少し前)の写真を載せました。

(今回は完成写真ではなく、途中経過をご覧ください)

before

after少し前

黒いシミ部分の革の硬化や周囲と違った質感は、写真では分かりづらいでしょうか。肉眼では分かるのですが、光の加減でシミ跡が浮くような感じになっています。この説明が難しい・・・

薄い点状のシミは分からなくなりましたね。

革の乾燥や今までのメンテナンスの状態で均一に色が入らないことがあります。

今回はそうでした。そのため中央がワントーン暗めだったり、シミを隠すために色を多く重ねた箇所は周囲と若干差があります。

周囲と色が均一になるようにこの後 微調整して仕上げます。色ばかりに気をとられるとその箇所の質感が特に浮いてしまうのでバランスよく仕上がるように気を配ります。

コバ塗りを含めた微調整後 色定着を確認しましたら、after写真を後日載せようと思います!


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エルメス エブリン ショルダーバッグ 色修復 色擦れ直し ブランド 修理

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今日は、エルメス ショルダーバッグ(エブリン)の外側全体色修のbefore・afterです。

見た目にもわかる革の乾燥と色擦れが進んでいます。この状態で保湿クリームなど塗りますと、白く色剥がれた箇所は黒ずんでしまうので、ご自身でのメンテナンスはかなり難しくなると思います。

全体的にエアーガンで汚れを吹き飛ばし、下地処理でガサガサの革部分を滑らかな手触りにします。

この時 「滑らかすぎないように」「シボ(革柄)をできるだけ残すように」を心掛け作業します。深い爪跡などを見えなくなるほど滑らかにしますとシボの無い革面になり、色修復後に合皮のように見えてしまいます。シボを残しつつ、キズを目立たなく見栄えする様に仕上げます。この加減が難しい・・・

さらにベルト先端のくるみボタン(革で包まれたボタン)の革が擦り切れて金具自体が見えています。こちらはこの上から色を塗って目立たなく仕上げました。

くるみボタンの作製交換も可能ですが、エルメス金具のままでとのご希望でしたので色入れ作業となりました。革の無い箇所との段差が残りましたが、綺麗になりましたね。

\\そして完成!!//

 
 
エブリンは、色修復のご依頼が多いものの一つです。ゴールドと言われるキャメル系のお色やブルージーンと言われる水色系のお色のご依頼が特に多いですね。
同じお色でも、メンテナンスやご使用状況で革色の違いが若干あります。
 
当社では、「Hermès」の文字周囲の革色を作り、色修復します。文字はそのまま残して自然で綺麗に仕上がるからです。
 
作業中には保湿もし、作業期間中にオゾン室に入れますので除菌もされ安心です。
このバッグもまたお出掛けに活躍してくれることと思います。

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梅雨の時期の革のメンテナンス

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こんにちは。今年は一週間早く梅雨に入ったそうですね。

梅雨を意味する多くの言葉に「麦雨」や「五月雨」「水取雨」「田植雨」「土用雨」がある事を知りました。

麦の実る頃(5月下旬~6月初旬)の雨なので「麦雨(ばくう)」

旧暦の五月ごろに降る長雨を「五月雨(さみだれ・さつきあめ)」

田植えには水が必要なことから「水取雨(みずとりあめ)」「田植雨(たうえあめ)」

夏の土用に降る、梅雨の末期の雨を「土用雨(どようあめ)」

梅雨の別名がこんなに多くあることに驚きです。

五月雨は、俳句などで聞いたことがありますが、他はなかなか馴染みがありません。

でも、この機会に覚えておこうと思います。

 

雨が降るこの時期 革製品は水分や高い湿度に弱いので使用後のケアが大切!

雨で濡れてしまってそのままにしてしまうとカビや臭いの原因になってしまうことがあります。特に革靴は、濡れていなくても履いた後に何もせずにムシムシしたところに置いたままにすると臭いがすることも。

この時期のケアとしては、

①使用後 水分をふき取り柔らかい布で乾拭き、革が乾燥しているようなら革用の保湿効果のあるクリームを使います。

②直射日光をさけて風通しの良い場所で日陰干し

③靴箱など置く場所を綺麗にして風を当てるなどした良い環境での保管

をするのがおススメです。

簡単なケアですが、日ごろのお手入れが大切な時期です。

ご参考にしていただければ幸いです。

 

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